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昔、
同業者とチームを組み、
共同で仕事をしていた時期があった。

誰かが第一段階を仕上げて、
そのあとを僕が引き継ぐような流れ。

しかも、
前段階を担当する人は、
だいたい同じチームの誰かだったのだけど、
完全固定というわけでもなかった。

時には、
「これ誰がやったんだろう…」
という、
知らない人の処理が回ってくることも普通にあった。

ある日、
前工程にかなり荒いミスがあった。

そのせいで、
僕の作業は完全に空振り。

時間だけが過ぎて、
結局ほとんど何も進まなかった。

「あぁ…
どこかの誰かさんのせいで、
骨折り損のくたびれもうけ、
一日無駄になってしまったな…」

そんな感じで、
半分独り言みたいにぼやいた。

僕としては、本当に、
“どこの誰だか分からない人”だったから、
そう言っただけだった。

別に、
ぼかして嫌味を言ったわけでも、
暗に誰かを差したわけでもない。

すると、
まったく関係のない同業者が、
急に腹を立てだした。

「“どこかの誰かさん”って何だよ💢」
「言いたいなら、ちゃんと本人に言えよ!」

そんな勢いだった。

いや、
あなたのことじゃないのだけど…😑
こちらとしては、
かなり戸惑った。

でも、
たぶんその人には、
“名前を出さずに遠回しに責められている”
みたいに聞こえたのだろう。

いわゆる匂わせ、
みたいな感じで。

ただ、
面白いなと思うのは、
僕は本当に誰なのか分かっていなかったことだ。

だから、
ぼかしたのでもなく、
そもそも特定できなかった。

でも受け取る側は、
「これは自分に向けられたものだ」
と感じた。

人って、
言葉そのものより、
自分の内側にある心当たりのほうを先に読んでしまうことがある。

だから、
同じ一言でも、
ただの独り言になることもあれば、
妙な“当てこすり”として届くこともある。

会話って、
発した側の意味だけで成立しているわけではないのだろうなと思ったエピソードだった。

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