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ひと昔前までは、
そこまで気にされなかったものが、
今では随分と厳しく見られるようになった気がする。
コロナ禍を経て、
世の中全体の衛生観念が変わった。
そう感じることがよくある。
最近では、
「指ペロしたお金は受け取りません」
そんな注意書きを見かけるようになった。
まぁ、言いたいことはわかる。
確かに、
他人の唾液がついたものなんて、
気持ちの良いものではない。
いや、気持ち悪い。
僕自身、子供の頃、
お札を数える時に指をぺろっと舐める大人を見て、
「うわぁ…」と思っていた側だった。
でも、歳をとるとわかる。
あれ、意外と切実なのだ。
紙がめくれない。
本当にめくれない。
スーパーの袋も、
紙幣も。
若い頃には気づかなかったけれど、
手の油分というのは、
年齢とともに少しずつ減っていくらしい。
もちろん、
事務用スポンジとか、
指サックとか、
便利なものはいろいろある。
でも、いつでも持っていられるわけでもない。
すると結局、
一番手っ取り早い方法に戻ってしまう。
ついつい、やってしまうのだ。
そういえば昔、
アイスの棒に「当たり」が出たら、
もう一本もらえるものがあった。
(今でもあるのかな… )
子供だった僕らは、
ぺろぺろ舐めたその棒を、
そのまま駄菓子屋へ持って行っていた。
あの頃は、
それを特別不衛生だとは思っていなかった。
でも今、
店側の立場で想像すると、
少しゾッとする。
よく受け取っていたな…
と思う。
ただ、不思議なのは、
昔の自分たちを責めたいわけではないことだ。
時代が違った。
それで普通に回っていた。
そして今は、
別の感覚で世の中が動いている。
そういうことなのだろう。
たぶん人は、
自分が立っている側からしか、
物事を見られない。
子供の頃には、
受け取る側の気持ちなんて考えもしなかった。
でも歳をとると、
今度は「受け取る側」の感覚が、
少しずつわかってくる。
そうやって人は、
清潔とか不潔とか、
正しいとか間違いとか、
そんなこと以上に、
「相手の立場」を、
あとから学んでいく生き物なのかもしれない。
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そこまで気にされなかったものが、
今では随分と厳しく見られるようになった気がする。
コロナ禍を経て、
世の中全体の衛生観念が変わった。
そう感じることがよくある。
最近では、
「指ペロしたお金は受け取りません」
そんな注意書きを見かけるようになった。
まぁ、言いたいことはわかる。
確かに、
他人の唾液がついたものなんて、
気持ちの良いものではない。
いや、気持ち悪い。
僕自身、子供の頃、
お札を数える時に指をぺろっと舐める大人を見て、
「うわぁ…」と思っていた側だった。
でも、歳をとるとわかる。
あれ、意外と切実なのだ。
紙がめくれない。
本当にめくれない。
スーパーの袋も、
紙幣も。
若い頃には気づかなかったけれど、
手の油分というのは、
年齢とともに少しずつ減っていくらしい。
もちろん、
事務用スポンジとか、
指サックとか、
便利なものはいろいろある。
でも、いつでも持っていられるわけでもない。
すると結局、
一番手っ取り早い方法に戻ってしまう。
ついつい、やってしまうのだ。
そういえば昔、
アイスの棒に「当たり」が出たら、
もう一本もらえるものがあった。
(今でもあるのかな… )
子供だった僕らは、
ぺろぺろ舐めたその棒を、
そのまま駄菓子屋へ持って行っていた。
あの頃は、
それを特別不衛生だとは思っていなかった。
でも今、
店側の立場で想像すると、
少しゾッとする。
よく受け取っていたな…
と思う。
ただ、不思議なのは、
昔の自分たちを責めたいわけではないことだ。
時代が違った。
それで普通に回っていた。
そして今は、
別の感覚で世の中が動いている。
そういうことなのだろう。
たぶん人は、
自分が立っている側からしか、
物事を見られない。
子供の頃には、
受け取る側の気持ちなんて考えもしなかった。
でも歳をとると、
今度は「受け取る側」の感覚が、
少しずつわかってくる。
そうやって人は、
清潔とか不潔とか、
正しいとか間違いとか、
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あとから学んでいく生き物なのかもしれない。
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