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先日、
ショッピングセンターで買い物を済ませ、
車で帰ろうとした時のこと。

ここの駐車場は、
入場時に駐車券を取り、
買い物をした店舗で処理をしてもらうと、
無料で出られる仕組みになっている。

ただ、
今年の4月から変わった。

以前は、
買い物をしなくても、
60分以内なら無料だった。

でも今は、
店舗で買い物をした上で、券の処理をしてもらわないと、
無料にはならない。

たぶん、
前の車のおばさんは、
その変更した事情を知らなかったのだと思う。

精算機に駐車券を入れる…

待つ…

でもバーが開かない…

すると、
精算機をガンガン叩き始めた。

最初は、
「あれ? 機械の調子でも悪いのかな」
ぐらいに思っていた。

でも違った。

かなり本気で叩いている。

ガン、ガン、と。

いや、
そんな昭和のテレビじゃあるまいし😓

と思ったのだけど、
もちろん、
叩いてもバーは開かない。

そのうち警備員さんが駆け寄ってきて、
何か説明していた。

僕は窓を開けていたので、
会話がよく聞こえた。

「店舗で処理されましたか?」

「してないわよ💢」

「現在は処理が必要で…」

「だって60分経ってないでしょう!💢」

そんな感じ。

たぶん、
おばさんの中では、
“自分が知っているルール”が、
まだ現在進行形だったのだと思う。

昨日までそうだったものって、
なかなか消えない。

特に、
自分に都合が悪い変更ほど。

僕の後ろにも車が並び始めていた。

時間もどんどん過ぎていく。

僕は途中から、
かなりイライラしていた。

僕なら払う。

数百円なら、
まぁいいや…となる。

でも、
おばさんは粘る。

たぶん、
お金の問題だけでもないのだろう。

「自分は間違っていない」

そっちを守りたかったのかもしれない。

人って、
損を受け入れる前に、
まず納得を探し始めるところがある。

ただ、
後ろで待っている側としては、
そんな哲学みたいなものに、
数分だろうが、付き合わされると、
まぁまぁしんどい。

いい加減にして欲しい。
「プッ」
かるくクラクション鳴らしてやった。

結局、
なんだかんだ文句を言いながら、
お金を払って、バーは開いた。
出ていった。

でも、
こちらには会釈ひとつなかった。

別に、
謝ってほしいわけじゃない。

たぶん、
あのおばさんは、

「数百円払う」

ではなく、
「自分が間違っていたことを認める」
のほうに、
引っかかっていたのだと思う。

まぁ、
気持ちはわからなくもない。

でも、
後ろで待っている側からすると、

おばさんが何と戦っているのか、
だんだんわからなくなってくるのだった。


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