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BGMで、松田聖子のアルバムを聴いていた。
中学高校時代によく聴いていた、懐かしい曲がつづく。

そんななか、
『時間の国のアリス』が流れたとき、

「あれ?なに?時間の国だって?」と、少し引っかかった。

これまで一度も気に留めなかったそのフレーズが、
急に、離れなくなる。

そうか…
って。

ここは「時間の国」なのだと思う。

そう言われても、たぶん誰も驚かない。
というより、わざわざ言うまでもないくらい、
当たり前のことなのかもしれない。

朝が来て、昼になって、夜になる。
昨日があって、今日があって、明日がある。

順番に並べられて、
あたりまえに流れていく。

僕たちは、その中で生活している。
疑う余地もなく。

ただ、たまに。
ほんのたまにだけど。

その流れから、
少しだけ外れているような瞬間がある。

意図したわけでもなく、
どこかへ行こうとしたわけでもなく、
気づいたら、少しだけ“違う場所”にいるような感じ。

時間が止まった、というほど大げさでもないし、
逆に速くなったわけでもない。

ただ、
いまが、どこにもつながっていない感じになる。

さっきまでの続きでもなく、
この先に続いていく気配もない。

ぽつんと、いまだけが残る。

置いていかれたのか、
自分が離れたのか、
よくわからないまま、少しだけ浮いている。

で、気がつくと、また戻っている。

何事もなかったみたいに、
時間の中に。

さっきまでの感覚は、
説明しようとすると逃げてしまう。

あれはなんだったのか、
たぶん、ちゃんとした名前はない。

ただ、確かに一度、
この「時間の国」から、少しだけ出ていた気がする。

まぁ、気のせいかもしれないのだけど。
でも、あの感じは、何度か繰り返している。

だから、完全に否定するのも、
少し違う気がしている。
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