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僕は勤務中、
就業場所から外を見ている。
そこには歩道を行き来する通行人たちの姿が見える。

その歩道の真ん中には、
目の不自由な方のために、黄色いベルトが敷かれている。

その歩道の先に目をやると、
何やら、一人だけ浮いた動きをする姿があり、
何やってんだろう?と思いながら注視していると…

おそらく小学校低学年だろう少年が、
黄色いベルトの上を、
まずは3歩進む。
そして、その姿勢のまま2歩下がる。
また3歩進む。
また2歩下がる。
これを繰り返している。

つまり、
5歩分の動作をしていながら、
結果的には1歩しか進んでいない。

幸せは歩いてこない、
だから歩いて行くんだね、
1日1歩、3日で3歩、3歩進んで2歩下がる〜♪
っていうアレじゃん!
水前寺清子の「三六五歩のマーチ」をそのままやってる人、初めて見た。

で…なんかね、
その少年、とっても楽しそうにやってたもんだから、
面白そう、俺もちょっとやってみたいなぁ…
なんて思ってしまった。
一瞬だけど。

一瞬で終わってしまったのは、
すぐに僕の中のこんな思考がかき消してしまったからだ。

「おぃおぃ、そんなことやろうものなら『あいつ頭のおかしいやつ』と思われて変な目で見られるのがオチだぞ…」ってね。

そして僕は、
その声に従ってしまったんだ。
「そうだよなぁ…」って納得して。

おそらく、
やってみたいなーと思った衝動は、
魂の欲求みたいなものじゃなかったのかと思う。
そうしたいことには理由なんかないのだ。
シンプル、そのままただやりたい、やってみたいという純粋な意図。

僕が本当にその場で3歩進んで2歩下がるをやりたかったかどうかは別として、

これまでに僕は、
純粋な魂の欲求みたいなものを、
どれだけ遮り、
中断させ、断念してきたのだろうか…。

外形的には、
ただ、理性が効いた…
というだけの話なのかもしれないが。

そうして振り返り思うと、
少し悲しくなった。

のだが…

後悔もまた自虐。
先日、自分が書いた記事のことを思い出したので、

気づきとしては、今それを経験したことに意味があり、
良い気づきだったんじゃないかな?
ってことにした。

何より、
自分の魂の衝動にも気づけたのだから。

そうやって気づけたことこそが、今の僕にとっての一歩だったのかもしれない。

この前まで、
「自分の本当にやりたいことがわからない…」なんて言って悩んでいた自分なのだから、これは良い傾向さ。

そんなふうに肯定してみる。

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