かつては風物詩として
夏と言えば怪談!
だったと思うけど、

いろいろなものが型にはまらなくなった時代故か、
今ではそうとも言えなくなったのかなぁ。

子供の頃の夏休み、
「あなたの知らない世界」という心霊番組がお昼のワイドショーの枠で特集を組まれて放送されていた。確か日テレだったかと思う。

一般の人が経験した恐怖体験心霊体験などを再現ドラマ風にしたり、現地レポートしたりといったもので、心霊研究家の新倉イワオさんや宜保愛子さんらが出て解説などをするもの。

僕はその手のジャンルが大好きで、
毎回楽しみにしていたっけ。

最近ではあまり心霊番組みたいなものが放映されなくなって残念だ。
そういう類のものはもっぱらYouTubeでのコンテンツとして観る時代になってしまったのかな…

不思議体験といえば、
じつは僕もいくつかの体験をしている。

ということで、
今度は発信側の立場になって、
僕自身が体験した不思議なお話をこれから何日間かにわたって、綴ってみたい。


今日は、僕の不思議体験(その1)

「助けて!」

僕が22の頃、祖母が亡くなった。
当時、祖母が住んでいた家はかつて最盛期には7人の家族が暮らしていたという一人暮らしには大きすぎる立派な家で、部屋数も多く収納も多かった。
やはり昔の人の特徴だろうか、ものを大事にしていてなかなか捨てることができなくて、
ずいぶん古いものも大事にとっておいていたようだ。

僕はちょうどその時期、社会人1年目で、
このタイミングに合わせて、
僕の祖母が暮らしていた家で
家守がてら一人暮らしすることになった。

そんな暮らしを始めて数ヶ月が経った頃だったろう、

ある日、夢をみた。
それはとても印象的な夢で、
何かを訴えている。

そしてどうしてだか、
その夢を毎日見るようになったのだ。

さらに、
夜明けまではまだ数時間ある深夜、
必ずその夢で目覚めるのだ。
その時に時計を確認するのだが、
それが3時15分と毎日まったく同じ時間なのだ。
これにどんな意味があったのか未だわからないが。

そのこともなんか氣味が悪いなぁ…
と思いつつ。

どんな内容の夢だったのかと言うと…

最初ははっきりとはしないぼやけた感じで女の子の影が見え、
何か楽しげにおしゃべりしてるような声が聞こえる。
するとだんだんその声が聞こえなくなってくると、場面が暗くなり、
赤い着物を着たおかっぱ頭のお人形(日本人形)が出てきて、
しっかりと僕の方に向かい、
切羽詰まった声でこういうのだ。

「助けてっ!」

ここで目が覚める。

こんなことが3、4日も続いた。
確認すると時間は毎日同じ。

さすがにこれは何かがあるんじゃないか?
何か悪い事でも起こるのではないか?と心配になり、

ある時、
「赤い着物を着た日本人形が必死に助けてと訴えてくる不思議な夢を見るんだよ…」と、
僕の母にこの話をしてみたのだ。

「何か思い当たることある?」

すると…
「あっ、、、もしかして」
と言うではないか。

「今からそっちに行くから」と母。

えっ???
なんだ?なんだ?と思いながら、
電車を使って40分ほどで着く距離。
母の到着を待っていた。

母は着くなり、
「多分そうだと思うんだー」
と言いながら、

押し入れを開けて、
中を確認しだした。

一緒にその様子を見ていたのだが、
この日の数日前に結構大きな地震があり、
押し入れの中の物や布切れみたいなものが、
倒れたり崩れたりした状態になっていた。
母がそれらを片付けながら、
奥から出てきたものは…

ガラスケースの中に入っていた日本人形だった。

赤い着物を着ている、
そして、
おかっぱ頭…

背筋がぞくっとした。

顔を見ると…
なんと僕の夢の中に出てきたあのお人形の顔だった。

そして、
地震で荷崩れした時なのだろう、
ガラスケースが割れ、
ちょうどそのガラスの割れ方が△状になって割れ、
お人形の喉元に向け先端を突きつけられるような形になっていたのだった。

「あぁこれだったんだね」
と声を合わせて言う僕と母。

母は、以前片付けものをした際に押し入れの中にあるこの人形の存在を知っていたそうだ。
こんな押し入れの中に入れておくのもかわいそうだなぁなんてその時思っていたとのこと。

もちろん割れたガラスは取り外し、
押し入れから出して人目のつくところに置いてあげた。

どんな作法が正しかったのかもわからないまま僕らはお酒とお米を供えた。

人形には魂が宿るとか、霊が宿るとか言われるのを聞いたことがあるが、
実際のところ身近に起きるとも思えない他人事で、
まさか自分がそういう体験をするなどとは思ってもみなかった。

よほど怖かったのだろう…
不思議だが、
なんらかの縁があってのことだろう僕を通じて訴えかけてきたわけだ。
どのような因縁があったかはわからないけれど、
思いが通じて助けられたこと、
心からよかったと思えた。

その日以来、
連日みていた人形の夢を見なくなった。
もちろん深夜に目を覚まされることもなく。

後日このお人形は人形供養の寺院で供養してもらった。

これが僕が体験した、人形にまつわる不思議な話だ。

何回のシリーズになるかわからないけれども、
また明日も僕が体験した不思議な話を綴ってみたいと思います。


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