さっき、
仕事就業中だった時のこと、

杖をつきながら周囲をキョロキョロ、そしてやっとの様子で歩いてるおばあちゃんがいて、
声をかけられた。

「あの、ちょっとお尋ねしますが、手押し車を売っているお店がここら辺にあるって聞いたんですけどお分かりかしら?」

ん???
言葉上ではわかるけれども、
そもそも手押し車?って言われても、
あまり明確にはイメージできなかった。

「はぁ、手押し車ですか?んと、それはどういうもの?」
と聞くと、手提げ袋から分厚いパンフレットを出してきた。
「こういうやつなの」
と、見れば、よくお年寄りがひいている四輪でブレーキが付いていて、椅子にもなるようなカートだった。シルバーカーっていうんだね。

「あぁ、はいはい」

近所にある介護用品ショップの事を言ってているのだなぁと把握。

「ずいぶん歩きまわって探したんだけれどもそれらしきところがなくって… お店辞めちゃったのかしら?」と。

「多分あそこにあるお店だと思うんですけど、今日は日曜日でたまたまお休みなんじゃないですかね。」
「お店の名前、控えっていったらいいんじゃないですか?」と、僕。

「あーわたし、なにも書くものとか持ってないの」
「何か紙と描くものあったら貸してもらえないかしら?」
「電話番号はわかるかしら?」

ちょっとだけ、煩わしいなぁ…
と思いながら。

「さすがにお店には縁がないので電話番号まではわかんないですね」
と言うものの…
食い下がるおばあちゃん。

「あの…私だいぶ遠くから来て…探して歩きまわっていてもうヘトヘトになっちゃったの。」

仕方ねぇなぁ…
もってたスマホで調べ始めた。
お店の名前の一部を入力して調べる。

あ、これだろな。と、
出てきたリストの上位の方から選んで、
お店の名前と、出てきた電話番号をメモ紙に書いて渡した。

「ありがとうございます。本当にご面倒をかけしました。」
と頭を下げ丁重にお礼を言って去っていった。

まぁちょっと人助けして、いい氣になっていた。

んで…
ふと、
また何気なくなんだけど、
さっきメモに書いて渡したスマホの情報をもう一度見てみた。

あっちゃー!
ヤバっ!となり町にある似た名前の介護施設の電話番号教えちゃったということに後から氣づく。

時既に遅し。

いかんな、いかんなぁ…
親切心出して教えた氣でいたけれど、
嘘を教えちゃったよー😰
なんたる大失態。

適当な感じでちゃんと確認をしなかった自分を悔やんで、
氣持ちは途端に罪悪感でいっぱいになってしまった。

いろいろな考えが、頭の中を駆け巡る。
あー、そういえばあのばあちゃん、探し歩いてクタクタに、なっちゃった上、教えてもらえた情報が嘘情報ときたら、なんと不運な…
故意では無いとは言え、悪いことしてしまったな😔
罪悪感+罪悪感って感じ。


何とか会えないかな…
さっきのばあちゃんに!
そう願いながらも、
人通りの多い商店街のほうに消えていったし、
まぁそんなことないかぁ。

すると…

あれ?
もしかして?
さっきのばあちゃんに似た人が!

さっき出会って偽の情報を教えてから20分以上が経っていた。


やっぱりさっきのあのばあちゃんだ!

駆け寄って話しかけた。

「あの、すみません。さっきメモ書いてお渡しした者ですけど、電話番号間違えて教えちゃったみたいなんです。」
「ああ良かったぁ!」
「嘘を教えちゃって悪いことしちゃったなーってずっと思ってたんですよ。」
「あー会えてよかった!」😃

なんのこっちゃ?
と言う顔をしているおばあちゃん。
当然だよね。

改めてちゃんとしたお店の名前、正しい電話番号をメモに書いて渡すことができた。

またまた丁重なお礼の言葉をいただいた。

「念のため、お店の看板ご自分でも見て確認していったほうがいいですよ。」
「あと、電話してお店の空いてる曜日と時間も確認したほうがいいですね。」
と、おせっかいかと思ったけれど、そうつけたした。

「そうよねー、日曜日にわざわざこんなとこに来るわたしがねー、ばかだったのね。普通おやすみよねぇ…」

そんな会話をしつつ、
笑いながら別れた。

ほんと他愛もない話でしょ。

でも何か…
僕にとっては、ちょっとした小さな奇跡みたいな感じだったのだ。

後からいろいろ思うけれども、
もう一度会えないかなぁって、願ったから会えたのかなあ?とか。

自分の中にあった罪悪感をどうしても手放したかったから会えたのだろうか?とか。

まぁ考えてもわからないけどね。

安堵の氣持ちも手伝ってか、
心は晴れやかだ。

心なしか呼吸も楽だったり。
なんか面白いね。


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