人を簡単に操る方法。

それは
恐怖で支配するのが
手っ取り早い。

道徳的観点を希薄にしていけば、
より強い恐怖で縛ることができる。

脅迫して自分の意に従わせる。
悪い奴らの常套手段だ。

大抵の人々はこれ、
つまり恐怖支配に屈してしまい
相手の要求に従ってしまう。

恐怖支配と言っても、
直接的本格的な脅しでなくとも、
こんなパターンもある。

「今から30分間だけの特別価格でのご提供!」
「いますぐお電話を!」
なーんていうテレビショッピングの文句だって、
立派な恐怖支配だ。

早く買わないとチャンスを失うよという、
一種の不安を与えることで購入させる。
複数購入で更なる値引きなんていうのもその類だ。
とくに必要としていない数量を、思わず買わされてしまう。

僕も恐怖支配の類の商法の片棒を担いだ経験がある。
そうだね、もう数十年前。
学生のころ、テレホンアポイントメント、いわゆるテレアポのバイトをしたことがある。
家庭教師の派遣のテレアポ。

マニュアルがあってね、
リストの順に電話を掛けていく。
電話が繋がり、父親が電話口に出ると、ほぼ成果はない。だから、早々に切り上げる。
電話口に子どもが出る場合、個人名を名乗ってお母さんを呼び出す。
たとえば「田中と申しますが、お母さんいらっしゃいます?」とかね。
子どもは深く聞くこともなく母親を電話口に出す。
そこで初めて、お子さんのお勉強のお手伝いを…などと切り出す。
はなから話に乗ってこないとか、忙しいからダメとかも早々に切り上げる。
なかには、ちょっと話に乗ってくれるお母さんもいて、こうなったらしめたもの。
最近のテスト成績をきき、
殺し文句をいうのだ。
「お母様、それはご心配ですね?」
「わからないで一度つまづいてしまうと取り返すのが…」
など、
不安を煽る言葉を立て続けにぶつける。
オススメの解決方法が…と伝え、電話をベテラン部隊に譲る。
こうして本人は、恐怖支配に操られているともしらずにベテラン営業の攻勢に折れる。

実際のところ、このバイト、
疲れ方がハンパじゃなかった。
肉体的疲労ではなく精神的疲労度がすごかった記憶がある。
僕には心が咎められて、続けることができず、
結局、3日でやめることとなった。😓
そんな経験がある。

どうなんだろうなぁ?

僕は、自分のしていることが悪だと思えた。
不安を煽って契約に結びつけるという姑息さ。
そういうものがどうしても性に合わなくて嫌悪感をもったけど、

かたやこのバイトを生きがいのようにしている人もいた。
契約に繋がればインセンティブもでる。
やっていて、
「楽しい」ってさ。
僕にはその境地が理解出来なかったが…

冷静に考えて、
提供するサービスや商品がいかに良い物であれ
やはりこの手の商法で売るのは善ではないのだと思う。


必要な人に、
よい商品やサービスを提供したいのであれば、
善意であるとか、親切心、一生懸命さ、つまり熱意で対応するなど、
この人から買いたい。
と思わせるような氣持ちにさせて買ってもらえるようなのが理想だな。

今はとんと暇になってしまったのだが、
僕は、普通に申請したら通らないような面倒くさい手続を、依頼者に代わって手続きして申請を通すというような仕事をしている。
依頼者の多くは、時間的にもきつく手に負えなくて、
困った上で僕に依頼してきてくれるわけだ。

だから期待に応えたいと心から想い仕事にあたる。
それのくり返し。
そんな積み重ねが、信頼を得る最善策なのだと思う。
そんな間柄になれば、
たまに、ご褒美とばかりに棚ボタみたいな仕事を依頼されることもあったり。

良い関係で仕事をしたいね。

恐怖支配なんて言うツールとはとんとご縁のないやり方をしてきた僕には、
そのての商法をつかう売り方にはとくに嫌悪感を持ってしまう。


北風と太陽じゃないけどさ、
マントを脱がせる方法にも、
対極的なやり方があり、
どちらがより理に適っているのか、
言わずもがな。
だよね。


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